カリウムコントロールについての2回目です。
カラダの中で、カリウムの分布はどうなっているのでしょうか。
細胞の外と中では全然違います。
細胞の中は150mEq/L
細胞の外は4mEq/Lです。
血液検査で測定しているのは、
血液中(血清)の値ですから、細胞の外です。
私達のカラダは、細胞内はカリウムだらけで、
細胞外はカリウムが少ないのです。
血液中(血清)のカリウム濃度は、
3.6-4.9mEq/Lを正常範囲としています。
カリウムが5mEq/L以上が高カリウム血症となります。
カリウムは食事、水分から体内に入り、
尿で体外に捨てられます。
細胞内と細胞外のカリウムバランスは、
インスリン、カテコラミン、酸などがかかわって、
変化します。
腎機能が悪くなって尿からカリウムを捨てる量が減ると、
血液中のカリウム濃度は上昇します。
カリウム濃度を上昇させないためには、
食事、水分からとるカリウム量を減らすことが重要です。
健康な方のカリウム摂取の目安は
男性2500mg(目標3000mg以上)
女性2000mg(目標2600mg以上)です。
「日本人の食事摂取基準2015」より
腎機能が悪い方は、
カリウム摂取量はどのくらいにしなければならないのでしょうか。
推定腎機能 30-44:カリウム2000mg以内
推定腎機能 29未満:カリウム1500mg以内
です。
実際のところは、カリウムコントロールを行って、
カリウムが正常範囲内になればOKです。
目標数値はわかりましたが、実際にはどのようにやったら良いのでしょうか?
次回から解説します。